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SOUND QUEST by 紅雪(Kohsetsu)

今西紅雪(音楽家・翻訳家)


by soundquest

WabiSabi Tricycle: Multinational Improvisations

WabiSabi Tricycle: Multinational Improvisations_d0178257_19481036.jpg


※English information: http://tinyurl.com/28m2c8m
(myspaceのライブinfoに飛びます)

緊急企画ライブのお知らせ:
明日30日にささやかですが、タイはチェンマイの音楽家、
ティティポンさんのフェアウェルコンサートを行います。
場所は天劇キネマトロンという小さなインディペンデントのクールな映画館。
http://amanto.jp/groups/tengeki
アコースティックで音を楽しむのにとても良い空間なので、ノースピーカーで。
お時間ございましたらぜひぜひお越しください。
素晴らしい音色の珍しい楽器たち。最後の機会お聴き逃しなく!
アレンジしてくれたジェリーに感謝します。

2010.6月30日(水)
7PM open / 7:30 to 9PM play
Price: ¥1000
場所:天劇キネマトロン
大阪市北区中崎西1-1-18
地下鉄谷町線「中崎町」4番出口でてすぐ右へ
徒歩1分、ツタの絡まった古い木造の建物1階部分

<出演>
ティティポン・カンティウォン(サロー・タイ)
http://phooradok.blogspot.com/
http://www.phooradok.com
http://www.changsaton.com

ジェリーゴードン(サックス、パーカッション他・アメリカ)
http://moontriangle.blogspot.com/

今西玲子(箏・日本)
http://www.informart.info/wordpress/r_imanish/

ティティポンさんとの出会いについて、以前書いた日記よりデータ移行も兼ねて転載します。
(あ、これから本ブログをどうぞよろしくお願いします)

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2009年09月28日 『晴耕雨織』幸福な帰路

Thitipol Kanteewongさん(通称Kohさん)はチェンマイ大学から一年間、
大阪で研究滞在している北タイ、LANNA音楽の継承者であり学者さん。
今回の研究テーマが『Japanese Traditional Music in the 21st Century』ということで、ある日突然知人の携帯電話から「コンニチワ」とかかってきて、
数日後には我が家でロングインタビューを敢行し、
数日後に私は彼と黒拍子とマイケル・サカモトの舞台に足を運び、
数日後に彼は私のSound Quest第一話を聴きに来てくれた。

今日はまた、彼の友人が京都に集ってとても面白いことを演るから招待するとのことで、
文字化けして場所もわからないメールを頼りに、わけもわからず行ってまいりました。
駅までお迎えが来てくれて、たどり着いたのは西陣織の山口安次郎、伊太郎氏のご親族、
野中さんの私邸ギャラリーという町屋。
昨日、細見美術館で能の家元御三家が揃う中行われたコンサートの内容を、
今日はプライベートで飲めや唄えやでやるのだという。
ラッキー。なんと贅沢な。
Kohさんのサローや太鼓といったチェンマイの楽器だけでなく、
トゥバ民族音楽演奏家の等々力政彦氏、雲南省の瓢箪笛(この楽器が素晴らしい!)奏者の伊藤悟氏、ランナー舞踏家のRonnarong Khampha氏とのコラボレーション。
本物でした。。
その、たおやかでスピリットが舞い上がるような悠久の時間にただただ心震える。
まだ染められる前の生糸の束。
有無を言わさぬ歴史的存在である町屋の空気もあいまって、ずっと夢を見てるようだった。
一晩中みていたいと思った。

中性的なダンサーの肉体がしなる美しさは筆舌につくせない。
彼はランナーの古典舞踊に加え、バリで研究滞在などもしていて、
コンテンポラリーなミックス感もあるのだけど、やはり見たことのない動きをするのです。
後できいたらそれがLannaの踊りだと。
美しい布をサッサッと蹴りあげながら舞ったり、
アララララと鼓舞するような声を発しながら戦の前に踊る舞いを披露したり。
残念ながら彼はすぐ帰ってしまうけど、いま日本の大学に研究者として滞在できるよう
スカラーシップにアプライしているとのこと。 それが叶ったら、このメンバーで『SOUND QUEST』episodeⅢをやりたいなと瞬間的に閃いてしまった。

Kohさんは私のことを「僕の大切な研究対象」と呼んでるのですが、
こんな異端児のサンプルで大丈夫なんですか?というと皆大笑い。
実はKohさん自身、チェンマイで現代音楽のグループを結成し活動していてとてもオープンな人柄。そのグループは本国の伝統音楽界で物議を醸しているそうな。

Kohさんが拙宅に来られた時、私が弓を使うのをみて、
琴のためにもっと長い弓をチェンマイで作らせる、と言って帰って行った。
そして今日、ダンサーのRonnarongさんがチェンマイからその長い弓と、
弦を叩くための可愛いスティックを運んできてくれた。
弓は美しく貴重な黒檀でズシリと重い。
今から練習して、10/12のニッポン・ガールズで使うと、小さな約束をする。
みんな見に来てくれるとのことで盛り上がる。
そんなニッポン・ガールズは土曜日に久しぶりのスタジオ練習、
やっぱりお菓子とトーク炸裂でした。
10月12日に向けいよいよスタート。
こちらも楽しみです。

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往復の特急で『今日の猫村さん』読了する。
最近家人が私のことをオニコお嬢様と呼びだしたので、
どうせまた酷いキャラなんでしょ!と踏みつつ読み進む。
猫の家政婦、猫村さんが奉公するお屋敷に住む反抗期真っ盛りの不良娘、オニコお嬢様。
キタキタ!どーせ私は幼少期、悪ガキを束ねて暴れていた女番長でしたよ!
とか思ったら違った。。
家でご飯を食べようとしない痩せっぽっちのオニコお嬢様に、
猫村さんは毎日栄養を考えたスペシャルメニューを用意して部屋の前まで運んでは、
お皿を投げつけられたりしても「オニコお嬢様、今日はお食べになったかしら」
とそのことばかり気にしている。
・・・。

最近私はいろいろあってご飯が喉を通らず、帰宅しても疲れてご飯も食べず寝てしまったりが続き、いまたぶん成人してから一番痩せている。
夜中に目が覚めて机の上にラップを被せた夕食の皿を見つけ、
食べたこともあったし、食べずにまた眠ることもあった。
家族はそんな風に私のことを心配してくれていたんだな。

Sound Quest ”Loop”でのShalaと今日のRonnarongと、
光を放つような肉体美を間近にし、少し自分を大切にしようと、
帰宅して服を脱いで骨と皮のようになった自分の身体を見て思った。
もう随分と前に自身の身体を愛することについてある悟りを得たことがあった。
でも実践することを忘れてしまった。
最近忘れていた感覚を思い出すような出来事が続き、そろそろ我に帰ろうと思う。
Commented by のり at 2010-07-01 12:29 x
先日はありがとうございました。黒拍子です。
色んな人との出会いを大切にしていますね。
リンクさせてください。
今後ともよろしく!
Commented by reiko at 2010-07-02 20:39 x
一昨日は急なお知らせにも関わらず、黒拍子のお二人始め、たくさんの方々にお越しいただき本当にありがとうございました!
お陰さまで温かくて心に残る音、夜になりました。
リンクありがとうございます。
黒拍子のこれからも楽しみにしています!
by soundquest | 2010-06-29 20:29 | concert | Comments(2)