果月の瞬き:薮田翔一さんと委嘱作品『Twinkle』について
2016年 12月 21日
冬至。
いよいよ来週の月曜日の開催に向けて、今日は委嘱作品『Twinkle』を書いてくださった作曲家の薮田翔一さんと確認作業を行いました。
私の独自奏法のあれやこれやを楽曲に盛り込んでいただけたことが嬉しくてなんだか感慨深いです。
世界中の人々に(いや宇宙に?!)届くようにという願いを込めて作っていただいた本曲の世界初演、お立ち会いいただけましたら嬉しいです。
薮田さんはご縁あって一昨年のSOUND QUESTにオペラ歌手のお姉様の薮田瑞穂さんとお越し下さったことがきっかけで、ぜひいつか何かご一緒できればとお話していたのですが、その後みなさんもご存知のように第70回ジュネーブ国際音楽コンクールで第一位という日本人初の快挙を成し遂げられ、その後出光賞音楽賞も受賞されて今とっても注目を集める時の人に。
そんな超ご多忙の薮田さんにお願いできるものかどうかご相談してみたところ、とても喜んでくださって箏のソロ曲を書いていただけることになりました。
学生時代に箏を一年習っておられたとのことですが、箏ソロ曲は薮田さんにとって初作品になるそうです。
今回のコンサートでは藤枝守さんの植物文様シリーズの中から、大先輩の箏奏者、西陽子さんが藤枝さんに委嘱された笙箏組曲を演奏させていただきます。当日はこの曲に出会えたこと、西さんへの感謝と敬意を込めて演奏したいと思っています。
そして、私自身もこれからの箏の世界の豊穣を願い委嘱したいと想い至りました。
これまでオリジナル曲や即興を多く奏でてきましたが、他の方の視点をもっと見てみたいという欲が出てきた時期でもあります。薮田さんなら私の中に無い種の、新しい箏の響きをきっと引き出してくれると確信してお願いしましたが、本曲はそんな期待を大きく超えております!どこかSF的な世界観すら感じるとてもユニークで可愛い楽曲です。
冒頭に述べましたが、私のお馴染みのオリジナル奏法も盛り込んでいただいていることが、委嘱冥利に尽きます。
いつもお聴きいただいている皆様には、この奏法の新たな一面もお楽しみいただけるのではないかと思います^^
年の瀬、皆様と楽しい時間を過ごせることを想い描きながら、あと少し準備と練習に勤しみます。